2023-08

シネコラム

第614回 その木戸を通って

第614回 その木戸を通って平成二十年十一月(2008)銀座 丸の内TOEI② かつて映画はフィルムカメラで撮影され、現像されて編集され、映画館で上映フィルムとして映写されていた。いつしかデジタルで撮影され、それがフィルムに加工されて上映、...
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第613回 伊賀忍法帖

第613回 伊賀忍法帖平成二十二年十一月(2010)浅草 浅草名画座 かつて浅草の六区に一九七〇年代前後の懐かしい日本映画を三本立てで上映している映画館が二館あった。浅草名画座と浅草新劇場である。三本の組み合わせは時代劇、任侠映画、喜劇、ア...
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第612回 真田風雲録

第612回 真田風雲録平成二年二月(1990)国立 国立市立公民館地下ホール 一九七〇年代の半ば、大学で演劇の勉強をしていた私は、数多くの戯曲を手あたり次第に読み漁っていた。当時、唐十郎や別役実やつかこうへいや井上ひさしら若い劇作家の作品が...
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第611回 猟人日記

第611回 猟人日記平成十一年七月(1999)渋谷 ユーロスペース1 仲谷昇が演じる主人公、本田一郎はのっぺりした二枚目。金持ちの娘と結婚して、義父の関連会社で一応の地位についているが、妻とは肉体関係がない。ふたりでメキシコ旅行中に奇形児が...
頼迅一郎(平野周)

第37回「戦国日本を見た中国人 海の物語『日本一鑑』を読む」 (講談社選書メチエ)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー37「戦国日本を見た中国人 海の物語『日本一鑑』を読む」 (上田信、講談社選書メチエ)  下記の年表は、35回のときのものにいくつか足したものです。 1334 建武の新政 1338 足利尊氏征夷大将軍となる...
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第610回 サムライの子

第610回 サムライの子平成二十二年十二月(2010)阿佐谷 ラピュタ阿佐ヶ谷 山中恒の児童文学『サムライの子』を講談社文庫で読んだのが一九七〇年代半ば、私の学生時代であった。二〇〇九年の十月に南田洋子が亡くなり、翌年にラピュタ阿佐ヶ谷で追...
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第609回 泥の河

第609回 泥の河昭和五十九年五月(1984)虎ノ門 虎ノ門ホール 社会派であることと、技巧派であることは決して矛盾しない。時代色を出すモノクロ画面。めりはりのある映像は気持ちがいい。 終戦後間もない大阪の安治川のうどん屋を舞台にした宮本輝...
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第608回 1秒先の彼

第608回 1秒先の彼令和五年七月(2023)府中 TOHOシネマズ府中 台湾映画『1秒先の彼女』を日本でリメイクした『1秒先の彼』は風変りな時間SFというかファンタジーであり、同時に京都の映画でもある。 最初の場面、若い男が交番に大事なも...
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第607回 アバウト・タイム ~愛おしい時間について~

第607回 アバウト・タイム ~愛おしい時間について~平成二十六年十月(2014)京都 TOHOシネマズ二条 SFの分野であるタイムトラベルは犯罪アクションになったり、コメディになったり、いろいろと使えるが、過去に戻って恋愛の失敗を修正する...
日本歴史時代作家協会賞

決定! 第12回日本歴史時代作家協会賞

8月8日(火)に、第12回日本歴史時代作家協会賞(主催:日本歴史時代作家協会)の新人賞、文庫書き下ろし新人賞、作品賞が以下の通り、決定し、発表されました。あわせて、非公開審査のシリーズ賞、功労賞についても受賞者が決まりました。●新人賞(歴史...