2024-05

新刊

【文庫】有馬美季子『お葉の医心帖 つぐないの桔梗』

有馬美季子さんが、2024年5月、文庫書き下ろし時代小説、『お葉の医心帖 つぐないの桔梗』(角川文庫)を刊行されました。奉公先のいじめで絶望し、身投げしたところを救われたお葉が、町医者・道庵の診療所を手伝い始めて四カ月。命の尊さを知り、患者...
シネコラム

第657回 碁盤斬り

第657回 碁盤斬り令和六年五月(2024)立川 キノシネマ立川 主人公の浪人の名が柳田格之進、というだけで落語が好きな人にはぴんとくる。江戸の裏長屋に住む格之進は貧しいながらも誠実で気品があり、妻をなくして、娘のお絹とふたり清く質素に生き...
シネコラム

第656回 靴をなくした天使

第656回 靴をなくした天使平成五年七月(1993)池袋 文芸坐 名優ダスティン・ホフマンを初めて観たのは『わらの犬』だった。一九七〇年代、『卒業』『真夜中のカウボーイ』『小さな巨人』『レニー・ブルース』など、名画座で追いかけたが、窮地で思...
シネコラム

第655回 地下鉄のザジ

第655回 地下鉄のザジ昭和六十二年三月(1987)五反田 五反田東映シネマ レーモン・クノーを最初に読んだのは一九七〇年代の半ば、当時大学で演劇の勉強をしていた私は書店で戯曲を買いあさっており、演劇書売り場で見つけたのが筑摩書房から出てい...
新刊

【文庫】藤原緋沙子『馬駆ける 岡っ引黒駒吉蔵』

藤原緋沙子さんが、2024年5月、文庫書き下ろし時代小説、『馬駆ける 岡っ引黒駒吉蔵』(文春文庫)を刊行されました。ある時は凧屋の店主、またある時は馬を操る腕利きの岡っ引。追い求めるのは、父の面影――。暮れも押し迫るなか、見回りをしていた吉...
頼迅一郎(平野周)

第48回「中国の海商と海賊 (世界史リブレット 63) 」(山川出版社)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー48「中国の海商と海賊 (世界史リブレット 63) 」(松浦章、山川出版社) 環日本海文化、環シナ海文化という言葉があります。地図でいうと日本海、東・南シナ海を真ん中にして周辺の国々の文化的な関わりを探ろう...
シネコラム

第654回 プリティリーグ

第654回 プリティリーグ平成五年四月(1993)池袋 シネマロサ マシュー・ヴォーン監督の『ARGYLLE/アーガイル』を観て、真っ先に連想したのがジーナ・デイヴィス主演の『ロング・キス・グッドナイト』だった。どちらも女性が主人公のひねっ...
新刊

【ペーパーバック】『百王伝説: 小説『野馬台詩』』

平野周さんが、2024年5月、Amazonのペーパーバックにて、時代小説、『百王伝説: 小説『野馬台詩』』を刊行されました。Kindle版もあります。「百王伝説」それは、どの王朝も百代までは続かないという伝承である。室町時代、ときの後小松帝...
歴史散策

2024.04.18 歴史散歩~戸山公園&早稲田大学キャンパス

西山ガラシャ氏の『公方様のお通り抜け』歴史行路での電子配信を記念して、作品の舞台となった「戸山荘」跡地である戸山公園&早稲田大学文学部キャンパスを巡る歴史散歩に出かけました。総勢15人の方々にご参加頂き、最初は少し案じましたが、1人の脱落者...