シネコラム第704回 おかしな奴 第704回 おかしな奴令和七年七月(2025)神田神保町 神保町シネマ 渥美清といえば、『男はつらいよ』の寅さんこと車寅次郎が一番の当たり役だが、さらにぴったりの役が実在の落語家、三代目三遊亭歌笑だと私は思う。中学生の頃、渥美清が歌笑を演じ... 2025.08.16シネコラム
エッセー「女が築いた日本国」第九回 三田誠広 第九回 瀬戸内海というワームホール ぼくたちが生活しているこの国は、「日本」と呼ばれている。『日本書紀』では、この「日本」という漢字を、「やまと」と訓じている(『古事記』では「倭」をあてる)。 神武天皇の和風諡号はカムヤマトイワレヒコ(神日... 2025.08.15エッセー三田誠広
エッセー「女が築いた日本国」第八回 三田誠広 第八回 山の神と海の神 日本は自然に恵まれた場所だ。 気候は温暖で、四季があり、穀物や果実がよく育つ。海からは魚がとれる。 山と海。これが重要だ。 ただ太陽があるだけでは、砂漠のような不毛な場所にしかならない。 ユダヤ教、キリスト教、イスラ... 2025.08.09エッセー三田誠広
新刊【文庫】松永弘高『奥羽関ケ原 政宗の謀、兼続の知、義光の勇』 2025年8月6日、松永弘高(まつなが・ひろたか)さんの歴史小説、『奥羽関ケ原 政宗の謀、兼続の知、義光の勇』が小学館文庫より刊行されます。朝日時代小説大賞優秀賞受賞作家による、傑作歴史小説の待望の文庫化です。著者からのメッセージ大河ドラマ... 2025.08.02新刊
エッセー「女が築いた日本国」第七回 三田誠広 第七回 国土を産んだイザナミの悲劇 ぼくたちがいま、明るく楽しく生きていくことができるのは、太陽のおかげだ。 アマテラスを何よりも大事にしなければならない。 伊勢神宮は遠いけれども、そっちの方角に、遙拝するぐらいのことはしてもいい。 東京か... 2025.08.02エッセー三田誠広
シネコラム第702回 DROP ドロップ 第702回 DROP ドロップ令和七年七月(2025)立川 シネマシティ だれもがスマホを持ち歩く現代。スマホはただの携帯電話ではなく、あらゆる情報が収集され蓄積された小型のパーソナルコンピュータでもある。それゆえ『スマホを落としただけなの... 2025.08.02シネコラム
頼迅一郎(平野周)第63回『倭寇とは何か ―中華を揺さぶる「海賊」の正体』(新潮選書) 『倭寇とは何か ―中華を揺さぶる「海賊」の正体』(岡本隆司、新潮選書) 本書のタイトルを見て、倭寇について書かれた「日本史の本」だと思い、購入して読み始めました。 でも、違ったのです。本書は、東洋史の研究者が、明代以降の中国の通史(あるいは... 2025.08.01頼迅一郎(平野周)頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー
エッセー「女が築いた日本国」第六回 三田誠広 第六回 神々の婚姻――ウケヒとは何か ところで、せっかく姉のアマテラスとウケヒをして、天界に昇ることを許されたスサノオが、なぜ根の国に赴くことになったのか。 そもそも大海原の神であったスサノオが、天界に昇っていくことになったのは、自分... 2025.07.27エッセー三田誠広
シネコラム第700回 リトル・ショップ・オブ・ホラーズ 第700回 リトル・ショップ・オブ・ホラーズ昭和六十三年七月(1988)中野 中野名画座『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』は最初、一九六〇年にロジャー・コーマン監督でコメディ色の強いSFホラー映画として作られた。日本では劇場公開されず、そ... 2025.07.19シネコラム
エッセー「女が築いた日本国」第五回 三田誠広 第五回 出雲神話の大国主 前回はアマテラスとスサノオのウケヒ(誓約であり婚姻でもある)の話をした。 日本神話は、出雲系と日向系の神話が合成されているというこについても述べた。 大和朝廷は、アマテラスの孫のニニギ(邇邇藝)が日向に降臨したこと... 2025.07.18エッセー三田誠広