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「女が築いた日本国」第二十二回 三田誠広

第二十二回 田舎のおじさんの登場 さて今回は、こんな話から始めたいと思う。 妊婦の腹を裂いて胎児を取り出した。人の爪を抜いて芋を掘らせた。人を木に登らせてその木を切り倒して殺した。池の端の樋に人を入れて水とともに流れ出る人を矛で刺した。貢ぎ...
イベント

「文学フリマ東京41」へのご来場とご協力のお願い

日本歴史時代作家協会では、本年5月に続いて11月23日(日・祝)に東京ビッグサイトで開催される「文学フリマ東京41」にブース出店をいたします。「文学フリマ」は、作り手が「自らが《文学》と信じるもの」を自らの手で販売する、文学作品展示即売会で...
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「女が築いた日本国」第二十一回 三田誠広

第二十一回 飯豊青皇女の執政 万世一系といわれる日本の天皇の系譜のなかに、女帝は八人いる。 二人は江戸時代に入ってからの女帝で、これはもう天皇に権威がなかった時代のことだから、この連載で採り上げるつもりはない。 古代の六人については言及しな...
シネコラム

第712回 フランケンシュタイン(2025)

第712回 フランケンシュタイン(2025)令和七年十一月(2025)池袋 シネマロサ コロナ以降、試写室ではなく配信だけの試写が増えた。そればかりか、家にいて古今東西の映画やドラマが見放題というインターネットの動画配信サービスもあり、世の...
頼迅一郎(平野周)

第66回『三河吉田藩・お国入り道中記』(インターナショナル新書)

『三河吉田藩・お国入り道中記』(久住祐一郎・インターナショナル新書)松平伊豆守信綱といえば、「知恵伊豆」として有名です。徳川三代将軍家光に仕え、老中として島原の乱の鎮圧、幕府初期の制度的安定に寄与したことで知られています。信綱自身は、河越藩...
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「女が築いた日本国」第二十回 三田誠広

第二十回 任那とは何か ぼくが小学生だったころ、というと、70年くらい前のことになってしまうが、社会科の教科書には、任那日本府という記述があった。 小学生のぼくも、そんなものかと思っていたのだが、そのうち教科書の記述が二転三転するようなこと...
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「女が築いた日本国」第十九回 三田誠広

第十九回 いよいよ神功皇后が登場する ようやく、神功皇后の話をする時が来た。 日本の歴史上、最高クラスのヒロインであることは確かだ。 日本の歴史には、すごい女性がいっぱいいる。持統女帝、紫式部、北条政子……挙げていけばキリがないほどだ。ぼく...
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「女が築いた日本国」第十八回 三田誠広

第十八回 生け贄という不思議な概念 話はまた横道に逸れてしまう。 前回、「生け贄」の話をした。ヤマトタケルが、自ら望んで十字架にかかったイエス・キリストのように、わが身を犠牲にして、神との間にウケヒ(誓約)を結んだといった話だ。 今回は、わ...
シネコラム

第710回 肉体の悪魔(1971)

第710回 肉体の悪魔(1971)令和七年十月(2025)新宿 K‘sシネマ レイモン・ラディゲの小説『肉体の悪魔』は何度か映画化されており、私が最初に観たのはジェラール・フィリップとミシュリーヌ・プレール主演、クロード・オータン・ララ監督...
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「女が築いた日本国」第十七回 三田誠広

第十七回 日本武尊とオトタチバナ姫 大幅に話が脱線したようなので、古代のテーマに戻したい。 今回は日本武尊について語る。 この人物の名前は、ヤマトタケルノミコトと読んでいただきたい。 日本武尊というのは日本書紀の表記で、古事記では倭建命とな...