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頼迅一郎(平野周)

第67回『伝説の将軍 藤原秀郷〈新装版〉』(吉川弘文館)

『伝説の将軍 藤原秀郷〈新装版〉』(野口実、吉川弘文館) 藤原秀郷といえば、平将門を討った武将として有名です。また、ムカデ退治の田原藤太秀郷としても有名です。 ただし、本書は同じ出版社で発行されている「人物叢書シリーズ」のような人物評伝では...
エッセー

「女が築いた日本国」第二十四回 三田誠広

第二十四回 堅塩媛と小姉君 ぼくの話はすぐに横道に逸れる。 話を本流に戻して、最初の女帝、推古女帝から歴代の女帝について語っていきたいと思っているのだが、その前に、欽明天皇の跡を継いだ天皇の母親について、話をしておきたいと思う。 欽明天皇の...
合評会

生田修平 「幽霊」

→PDF版で読みたい方はこちら幽霊 生田修平 真夏の上野、午後4時、私は幽霊を見た。サラリーマンの格好をして、足があった。手はだらんと下におろすいつもの幽霊のポーズでガラス張りのビルの中を歩いていた。 会社に戻り、早速、同僚にその旨報告した...
シネコラム

第714回 喜劇女の泣きどころ

第714回 喜劇女の泣きどころ昭和五十年二月(1975)大阪 阿倍野 近畿地下劇場 ラピュタ阿佐ヶ谷の瀬川昌治特集で上映中の『喜劇女の泣きどころ』を最初に観たのは、今から五十年前、場所は大阪阿倍野にあった近畿地下劇場。当時大阪で学生だった私...
エッセー

「女が築いた日本国」第二十三回 三田誠広

第二十三回 女系天皇の可能性 手白香皇女の子息(養子であってもわが子として育てている)の欽明天皇は、おそらく太古からの慣例で、三十歳になるまで即位できなかった。 そのため、二人の兄(継体天皇の長男と次男)が中継ぎとして皇位に就く。これは応神...
合評会

生田修平 「寝返り」

→PDF版で読みたい方はこちら寝返り 生田修平プロローグ 私は大学で水と油をつなぐ「界面活性剤」を勉強している。東アジアにある某国の政治史を研究していたおばあちゃん(祖母)が「政治の世界でも水と油がくっつくことがある」として次のような話をし...
エッセー

「女が築いた日本国」第二十二回 三田誠広

第二十二回 田舎のおじさんの登場 さて今回は、こんな話から始めたいと思う。 妊婦の腹を裂いて胎児を取り出した。人の爪を抜いて芋を掘らせた。人を木に登らせてその木を切り倒して殺した。池の端の樋に人を入れて水とともに流れ出る人を矛で刺した。貢ぎ...
イベント

「文学フリマ東京41」へのご来場とご協力のお願い

日本歴史時代作家協会では、本年5月に続いて11月23日(日・祝)に東京ビッグサイトで開催される「文学フリマ東京41」にブース出店をいたします。「文学フリマ」は、作り手が「自らが《文学》と信じるもの」を自らの手で販売する、文学作品展示即売会で...
エッセー

「女が築いた日本国」第二十一回 三田誠広

第二十一回 飯豊青皇女の執政 万世一系といわれる日本の天皇の系譜のなかに、女帝は八人いる。 二人は江戸時代に入ってからの女帝で、これはもう天皇に権威がなかった時代のことだから、この連載で採り上げるつもりはない。 古代の六人については言及しな...
シネコラム

第712回 フランケンシュタイン(2025)

第712回 フランケンシュタイン(2025)令和七年十一月(2025)池袋 シネマロサ コロナ以降、試写室ではなく配信だけの試写が増えた。そればかりか、家にいて古今東西の映画やドラマが見放題というインターネットの動画配信サービスもあり、世の...