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シネコラム

第366回 生きる

第366回 生きる昭和五十四年四月(1979)池袋 テアトル池袋  毎日休まず一年三百六十五日、好きな映画のことを書き綴った『映画に溺れて』も、今後は少し減速し、ゆるりゆるりと風の向くまま気の向くまま、思いついたときに。 浜の真砂は尽きると...
頼迅一郎(平野周)

第11回「なぜ武士は生まれたのか」(文春文庫)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー11さかのぼり日本史 なぜ武士は生まれたのか (本郷和人・文春文庫) 本書はNHK放送で人気の「さかのぼり日本史」の四回分(2011年12月6日、13日、20日、27日)を文庫化したものです。それぞれ一回分...
雨宮由希夫

書評『大一揆』

署名「大一揆」著者 平谷(ひらや)美樹(よしき)発売 株式会社KADOKAWA発行年月日  2020年3月28日定価   本体1800円(税別)大一揆作者:平谷 美樹発売日: 2020/03/28メディア: 単行本   嘉永6年(1853)...
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第365回 ラスト・ショー/The Last Picture Show

第365回 ラスト・ショー/The Last Picture Show昭和四十七年九月(1972)大阪 難波 南街シネマ  一年三百六十五日、毎日一本好きな映画を書き続ける『映画に溺れて』もいよいよ今回が三百六十五日めとなった。だから『ラス...
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第364回 私のように美しい娘

第364回 私のように美しい娘昭和五十年二月(1975)大阪 梅田 北野シネマ  学生時代、私のトリュフォー初体験がこれ。タイトルで内容が想像できない。中身もかなり変だったが、ベルナデット・ラフォン演じるあばずれの毒婦にぞくぞくした。 最初...
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第363回 ショーシャンクの空に

第363回 ショーシャンクの空に平成七年十一月(1995)池袋 文芸坐 これは大好きな作品で、映画館で四回観ている。原作はスティーブン・キングの『刑務所のリタ・ヘイワース』 泥酔したエリート銀行員アンディ・デュフレーンが銃を携え、妻の浮気現...
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第362回 スティング

第362回 スティング昭和四十九年七月(1974)大阪 曽根崎 梅田グランド  詐欺師の映画というのは、主人公の詐欺師がカモを引っ掛けるトリックの面白さもあるが、実はもうひとつ、映画を観ている観客そのものも騙してしまう手口。わあ騙された、と...
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第361回 壁女

第361回 壁女平成二十三年九月(2011)西東京 保谷こもれびホール 西東京市で毎年開催されている西東京市民映画祭自主制作映画コンペティションの審査員を、第一回より何年か続けてやらせていただいた。全国から寄せられた短編作品の中から各賞を選...
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第360回 吹けよ春風

第360回 吹けよ春風平成十一年四月(1999)京橋 フィムルセンター 三船敏郎といえば、剣豪や豪傑、凄腕の素浪人といった時代劇が多いが、その三船が主演のコメディタッチの現代劇。終戦からまだそんなに経っていない東京を舞台に、タクシーの運転手...
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第359回 鬼火

第359回 鬼火平成十九年一月(2007)阿佐ヶ谷 ラピュタ阿佐ヶ谷 怪談でもホラーでもないのに、これが妙に怖いのだ。 終戦後の東京。 加東大介ふんする主人公はガスの集金人である。昔は銀行の自動引き落としなどないから、受け持ち地区を一軒一軒...