シネコラム第657回 碁盤斬り 第657回 碁盤斬り令和六年五月(2024)立川 キノシネマ立川 主人公の浪人の名が柳田格之進、というだけで落語が好きな人にはぴんとくる。江戸の裏長屋に住む格之進は貧しいながらも誠実で気品があり、妻をなくして、娘のお絹とふたり清く質素に生き... 2024.05.27シネコラム
シネコラム第656回 靴をなくした天使 第656回 靴をなくした天使平成五年七月(1993)池袋 文芸坐 名優ダスティン・ホフマンを初めて観たのは『わらの犬』だった。一九七〇年代、『卒業』『真夜中のカウボーイ』『小さな巨人』『レニー・ブルース』など、名画座で追いかけたが、窮地で思... 2024.05.19シネコラム
シネコラム第655回 地下鉄のザジ 第655回 地下鉄のザジ昭和六十二年三月(1987)五反田 五反田東映シネマ レーモン・クノーを最初に読んだのは一九七〇年代の半ば、当時大学で演劇の勉強をしていた私は書店で戯曲を買いあさっており、演劇書売り場で見つけたのが筑摩書房から出てい... 2024.05.11シネコラム
頼迅一郎(平野周)第48回「中国の海商と海賊 (世界史リブレット 63) 」(山川出版社) 頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー48「中国の海商と海賊 (世界史リブレット 63) 」(松浦章、山川出版社) 環日本海文化、環シナ海文化という言葉があります。地図でいうと日本海、東・南シナ海を真ん中にして周辺の国々の文化的な関わりを探ろう... 2024.05.06頼迅一郎(平野周)頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー
シネコラム第654回 プリティリーグ 第654回 プリティリーグ平成五年四月(1993)池袋 シネマロサ マシュー・ヴォーン監督の『ARGYLLE/アーガイル』を観て、真っ先に連想したのがジーナ・デイヴィス主演の『ロング・キス・グッドナイト』だった。どちらも女性が主人公のひねっ... 2024.05.05シネコラム
シネコラム第653回 ライ麦畑で出会ったら 第653回 ライ麦畑で出会ったら平成三十年五月(2018)京橋 テアトル試写室 一九六九年。ペンシルバニアの名門校に学ぶジェイミーはJ・D・サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』を愛読するあまり、自分を主人公のホールデンと重ね合わせ、所属す... 2024.04.27シネコラム
シネコラム第652回 アジャストメント 第652回 アジャストメント平成二十三年六月(2011)大泉 Tジョイ大泉 映画作品は原作の小説とは別のものである。素晴らしい小説を忠実に再現しても、力が足りずに駄作に終わる映画もあり、大幅に改変して原作者が不満を抱こうとも、映画として面白... 2024.04.20シネコラム
シネコラム第651回 メリー・ポピンズ 第651回 メリー・ポピンズ昭和五十年一月(1975)大阪 梅田 ニューOS ジュリー・アンドリュースはブロードウェイのミュージカルスターとして『マイ・フェア・レディ』のイライザや『キャメロット』のグィネヴィアを演じていた。 だが、映画化の... 2024.04.14シネコラム
シネコラム第650回 ウォルト・ディズニーの約束 第650回 ウォルト・ディズニーの約束平成二十六年四月(2014)大阪 梅田 TOHOシネマズ梅田 ディズニー映画『メリー・ポピンズ』はいかにして生まれたか。一九六一年、ロンドンに住む初老の作家P・L・トラヴァース夫人は重い腰をあげ、カリフ... 2024.04.06シネコラム
頼迅一郎(平野周)第47回「仕事と江戸時代 ――武士・町人・百姓はどう働いたか 」(ちくま新書) 頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー47「仕事と江戸時代 ――武士・町人・百姓はどう働いたか 」(戸森麻衣子、ちくま新書)「働き方改革」が叫ばれてからずいぶん経ちます。私たちの若い頃は、「24時間戦えますか」の時代でした。アフターファイブにや... 2024.04.04頼迅一郎(平野周)頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー