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シネコラム

第174回 ビリーブ 未来への大逆転

第174回 ビリーブ 未来への大逆転平成三十一年三月(2019)青山 ギャガ試写室  アメリカ映画を観ていて、すごいと思うのは、時代色を徹底して出していること。まるでタイムマシンを使ってあの時代に戻ったように、町の風景、走る自動車、屋内のセ...
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第173回 ブラック・クランズマン

第173回 ブラック・クランズマン令和元年七月(2019)高田馬場 早稲田松竹 黒人を差別し、迫害し、ときには見せしめとしてリンチで惨殺する。白人至上主義者の団体KKK。 ブラックパワーが叫ばれ始めた一九七〇年代初頭、アフロヘアーの黒人青年...
雨宮由希夫

書評『義元、遼たり』『氏真、寂たり』

書名『義元、遼たり』著者  鈴木英治  定価 1800円書名『氏真、寂たり』著者  秋山香乃  定価 1900円発売   ともに 静岡新聞社出版部発行年月日ともに 2019年9月20日義元、遼たり作者: 鈴木英治出版社/メーカー: 静岡新聞...
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第172回 運び屋

第172回 運び屋平成三十一年二月(2019)西新橋 ワーナーブラザース試写室 私が映画館で初めてクリント・イーストウッドを観たのは、中学生のとき、作品はイタリアの西部劇『続・夕陽のガンマン』だった。次が大学に入る前、浪人時代に観た『ダーテ...
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第171回 翔んで埼玉

第171回 翔んで埼玉平成三十一年一月(2019)銀座 東映試写室  昔から落語や喜劇などで田舎を笑いものにする芸はよくあるが、演者が下手だと後味は悪い。 が、ここまで極端だと、それはもう地方に対する差別などという些末な感情を超越して、笑っ...
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第170回 リヴァプール、最後の恋

第170回 リヴァプール、最後の恋平成三十一年一月(2019)六本木 キノフィルム試写室  シェイクスピア映画ではないが、『ロミオとジュリエット』がちらりと出て来る実録もの。 一九七九年、イギリスで舞台俳優を目指す青年ピーターがひとりの女優...
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第169回 生きるべきか死ぬべきか

第169回 生きるべきか死ぬべきか平成元年七月(1989)渋谷 シネセゾン  第二次大戦中、ハリウッドではナチスを茶化すコメディ映画、チャップリンの『独裁者』やエルンスト・ルビッチの『生きるべきか死ぬべきか』が作られていたが、日本はアメリカ...
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第168回 世にも憂鬱なハムレットたち

第168回 世にも憂鬱なハムレットたち平成八年十二月(1996)日比谷 シャンテシネ3  鳴かず飛ばずの俳優ジョーが心機一転、俳優生命を賭けて『ハムレット』に挑戦しようとする。渋るエージェントに頼み込んで、わずかな資金を出してもらい、オーデ...
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第167回 恋に落ちたシェイクスピア

第167回 恋に落ちたシェイクスピア平成十一年五月(1999)錦糸町 リッツ劇場  シェイクスピアの生没年は一五六四年から一六一六年で、実は私、他の人の生没年は知らなくとも、シェイクスピアだけは知っている。シェイクスピア劇には殺人場面がたく...
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第166回 ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

第166回 ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ平成三年七月(1991)渋谷 シネマライズ渋谷  イギリスの劇作家トム・ストッパードに『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』という舞台劇がある。 デンマーク王が急死し、王弟クロー...