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第165回 炎の城

第165回 炎の城平成十四年十二月(2002)中野 中野武蔵野ホール  大久保にある東京グローブ座で市川染五郎主演の『葉武列土倭錦絵(はむれっとやまとのにしきえ)』を観たのは平成の初め頃だ。戯作者の仮名垣魯文によって翻案された歌舞伎版の『ハ...
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第164回 真夏の夜の夢

第164回 真夏の夜の夢平成十二年四月(2000)有楽町 スバル座  妖精の世界でオーベロン王が女王と仲違い、オーベロンは妖精パックに惚れ薬で女王をひどい目に合わせるよう命じる。 パックは森で芝居の稽古をしている職人たちを脅かし、機織りのボ...
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第163回 十二夜

第163回 十二夜平成十年八月(1998)飯田橋 ギンレイホール  シェイクスピアには男女の双子の子供があったそうだ。だからこの芝居を思いついたのだろうか。 双子が乗っている船が難破し、助かった妹ヴァイオラは男装し、縁あって貴族オーシーノ侯...
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第162回 ヴェニスの商人

第162回 ヴェニスの商人平成十七年十一月(2005)新宿 高島屋テアトルタイムズスクエア  水の都ヴェニスの商人アントーニオは親友バッサーニオの結婚資金を用立てるため、嫌われ者の高利貸しシャイロックから借金する。利息はいらないが、もしも期...
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第161回 マクベス

第161回 マクベス昭和四十八年十月(1973)大阪 梅田 梅田地下劇場  初めて観たシェイクスピア映画がポランスキーの『マクベス』であったのは、なんとも幸運だった。最初にオリビエの『ハムレット』を観ていたら、私はシェイクスピアを好きになっ...
頼迅一郎(平野周)

第6回「ハーバードの日本人論」(中公新書ラクレ)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー6『ハーバードの日本人論』 (佐藤智恵・中公新書ラクレ)ハーバード大学は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州のボストン郊外ケンブリッジに位置する総合私立大学です。同時に、イギリスの植民地時代1636年に設置さ...
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第160回 エド・ウッド

第160回 エド・ウッド平成七年十月(1995)日比谷 シャンテシネ3  どんな世界にも頂点を極める一流の人物がいれば、そこそこに活躍する中堅がいて、さらに底辺で仕事をしているさほど有名でない人たちがいる。もちろん、彼らはみんなそれなりにプ...
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第159回 ジェイ&サイレント・ボブ帝国への逆襲

第159回 ジェイ&サイレント・ボブ帝国への逆襲 平成十五年八月(2003)新橋 新橋文化 映画マニアあるいはオタク、フリーク、コレクター、彼らの好むジャンルというのは、アニメーション、SF、オカルト、ホラーなどで、あまり文芸大作のオタクと...
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第158回 変態家族 兄貴の嫁さん

第158回 変態家族 兄貴の嫁さん平成四年五月(1992)大井 大井武蔵野館  大手日活のロマンポルノ、それ以外のピンク映画、それら成人映画は一種の若手監督の登竜門でもあったのだろう。『おくりびと』の滝田洋二郎をはじめ、ピンク映画界から巣立...
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第157回 親指スターウォーズ/親指タイタニック

第157回親指スターウォーズ/親指タイタニック平成十二年四月(2000)渋谷 シネセゾン渋谷 親指の先、指紋のある腹の部分にCGで顔を描く。カツラを被せ、服を着せ、この人間の指を使った指人形で『スターウォーズ』と『タイタニック』の物語を再現...