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第146回 色ごと師春団治

第146回 色ごと師春団治平成十三年八月(2001)京橋 フィルムセンター 私が子供の頃、大阪のTV局は土曜や日曜の昼間、平日の深夜など、繰り返し繰り返し松竹新喜劇の舞台を放送していた。劇場で生の舞台はそれほど観ていないのに、けっこう新喜劇...
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第145回 世にも面白い男の一生 桂春団治

第145回 世にも面白い男の一生 桂春団治平成二十年七月(2008)神保町 神保町シアター  松竹新喜劇の演目に『桂春団治』があり、長谷川幸延原作の小説を館直志が戯曲化したもので、館直志とは渋谷天外(先代)のペンネームである。渋谷天外著『わ...
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第144回 夫婦善哉

第144回 夫婦善哉昭和五十六年十一月(1981)池袋 文芸坐  森繁久彌が好きなのだ、私は。森繁主演の『夫婦善哉』は学生時代にTVで観て、その後、池袋文芸坐、京橋フィルムセンター、小平市ルネこだいら、京都文化博物館と繰り返し観ており、何度...
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第143回 みみずく説法

第143回 みみずく説法平成四年三月(1992)三軒茶屋 スタジオams  勝新太郎はさすがに名優で、関東出身なのに『悪名』で主演、八尾の朝吉という人物の大阪弁は見事だった。原作は今東光。明治生まれの小説家であり、僧侶であり、国会議員にもな...
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第142回 悪名

第142回 悪名平成十二年五月(2000)千石 三百人劇場 私が大阪府立八尾高校へ入学したとき、社会科の先生が嘆いておられた。今東光のおかげで河内の悪いイメージが全国に広まったと。人気流行作家今東光が描いた河内人はみな無学で下品、ケチで好色...
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第141回 白い巨塔

第141回 白い巨塔令和元年七月(2019)池袋 新文芸坐  一九六〇年代の大阪の大学病院。助教授の財前五郎は天才的な外科医として病院の内外から注目を集めており、三月で退官する第一外科の東教授の後任と目されていた。野心家の財前は言う。教授が...
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第140回 バタフライエフェクト

第140回 バタフライエフェクト平成十七年九月(2005)飯田橋 ギンレイホール  時間SFにもいろいろあるが、子供の頃の日記を見つめ、あの時こうすればよかったと強く願うことで、過去が変わり、その後の人生も変化して別の現在になっているという...
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第139回 オーロラの彼方へ

第139回 オーロラの彼方へ平成十二年十一月(2000)銀座 ガスホール  タイムマシンで過去や未来へ行く話。タイムマシンを使わなくても、魔法や念力や異次元の扉や、その他の方法で別の時間へタイムスリップする話は多い。が、タイムスリップするこ...
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第138回 ある日どこかで

第138回 ある日どこかで昭和六十年九月(1985)大井 大井ロマン  タイムマシンも使わず、魔法使いの手も借りず、タイムスリップする映画も実はけっこうあるのだ。私が大好きな一本がリチャード・マシスンの小説の映画化、ロマンチックなファンタジ...
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第137回 おかしなおかしな訪問者

第137回 おかしなおかしな訪問者平成六年三月(1994)池袋 文芸坐2  タイムスリップものにもいろいろあるが、フランスコメディ『おかしなおかしな訪問者』ではタイムマシンではなく魔法で時を超える。 場面は中世ヨーロッパ。豪傑伯と異名をとる...