シネコラム第70回 輪舞 第70回 輪舞平成七年五月(1995)銀座 シャンゼリゼ ロジェ・ヴァディムの作品は六十年代のものが多いので、なかなか映画館で観る機会がない。シャンゼリゼは銀座の東映の地下の劇場で、後に丸の内TOEI②と名を変えた。『輪舞』は映画より先に... 2019.06.13シネコラム
シネコラム第69回 課外教授 第69回 課外教授昭和四十六年九月(1971)大阪 難波 なんば大劇場 高校生になると、ひとりで映画館に行くようになる。ロジェ・ヴァディム監督の『課外教授』を観たのは高校三年で、私はまだ十七歳だった。 ヴァディムといえば、芸術とセックスを... 2019.06.12シネコラム
シネコラム第68回 仮面の男 第68回 仮面の男平成十年八月(1998)日比谷 日比谷映画 ひとりの俳優が性格の違う双子を演じるというのも、よくある。三銃士の後日談を描いたアレキサンドル・デュマの『鉄仮面』をレオナルド・ディカプリオが主演。 十七世紀、ブルボン王朝、後... 2019.06.11シネコラム
シネコラム第67回 デーヴ 第67回 デーヴ 平成六年一月(1994)池袋 文芸坐2 主人公のデーヴは大統領と瓜二つなところから、アルバイトでそっくりショーの余興などしている。それを見込まれシークレットサービスの要請で、大統領の代役を依頼される。 多忙な大統領の代わ... 2019.06.10シネコラム
シネコラム第66回 エロ将軍と二十一人の愛妾 第66回 エロ将軍と二十一人の愛妾平成三年三月(1991)大井 大井武蔵野館 八代将軍吉宗の孫が十代徳川家治、その治世は田沼意次が権勢をほしいままにし、田沼時代と呼ばれた。 家治の世継の家基が不審な急死をとげ、次の世継に田沼がごり押しした... 2019.06.09シネコラム
シネコラム第65回 王子と乞食 第65回 王子と乞食平成二十年七月(2008)東京 某公民館 ヘンリー八世の治世。皇太子のエドワードが乞食の少年トムと瓜二つで、ひょんなことから入れ替わり、王子は宮殿の外へたたき出され、乞食のトムは王子の格好をさせられて宮殿から出られない... 2019.06.08シネコラム
シネコラム第64回 江戸っ子繁昌記 第64回 江戸っ子繁昌記令和元年五月(2019)阿佐ヶ谷 ラピュタ阿佐ヶ谷 落語の『芝浜』と怪談の『番町皿屋敷』を組み合わせ、中村錦之助が魚屋勝五郎と旗本青山播磨の二役。それだけでわくわくし、観たくなる。 勝五郎の妹のお菊が青山播磨に見初... 2019.06.06シネコラム
シネコラム第63回 家光と彦左と一心太助 第63回 家光と彦左と一心太助 平成十三年五月(2001)千石 三百人劇場 世の中には自分とそっくりな人間が三人はいるらしい。 昔からそっくりの別人が入れ替わる物語はたくさんあって、マーク・トウェインの小説『王子と乞食』、映画ではチャップ... 2019.06.06シネコラム
シネコラム第62回 関の彌太ッペ 第62回 関の彌太ッペ平成十四年八月(2002)中野 中野武蔵野ホール 一本の映画の中で、武士と町人というように全然別の人物を演じ分ける達者な錦之助だが、ひとりの人間がまったく別人に変貌する様を見せるのが長谷川伸原作の股旅もの『関の彌太ッ... 2019.06.05シネコラム
シネコラム第61回 冷飯とおさんとちゃん 第61回 冷飯とおさんとちゃん令和元年五月(2019)阿佐ヶ谷 ラピュタ阿佐ヶ谷 山本周五郎原作による短編『冷飯』『おさん』『ちゃん』にそれぞれ中村錦之助が主演したオムニバスである。『冷飯』さる藩の城下に住む若侍、柴山大四郎は明るくおおら... 2019.06.04シネコラム