頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー

頼迅一郎(平野周)

第37回「戦国日本を見た中国人 海の物語『日本一鑑』を読む」 (講談社選書メチエ)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー37「戦国日本を見た中国人 海の物語『日本一鑑』を読む」 (上田信、講談社選書メチエ)  下記の年表は、35回のときのものにいくつか足したものです。 1334 建武の新政 1338 足利尊氏征夷大将軍となる...
頼迅一郎(平野周)

第36回「戦国時代を読み解く新視点」(PHP新書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー36「戦国時代を読み解く新視点」(歴史街道編集部編、PHP新書)  本書は、題名の通り最新の歴史学の成果を活かして新たな視点で戦国時代に斬り込んだ本です。歴史街道編集部編とありますので、おそらく雑誌『歴史街...
頼迅一郎(平野周)

第35回「世界を動かした日本の銀」 (祥伝社新書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー35「世界を動かした日本の銀」 (磯田 道史、近藤 誠一、伊藤 謙 ほか、祥伝社新書) 銀というと、オリンピックの金銀銅メダルを思い浮かべる方も多いと思いますが、同時に石見(大森)銀山を思い浮かべる方も多い...
頼迅一郎(平野周)

第34回「代官の日常生活 江戸の中間管理職」 (角川ソフィア文庫)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー34「代官の日常生活 江戸の中間管理職」 (西沢淳男、角川ソフィア文庫) 江戸幕府が直接支配した領地、つまり天領はおよそ400万石でした。その支配は51か国(と蝦夷地)に及びました。ほぼ、全国といってよいで...
頼迅一郎(平野周)

第33回「インテリジェンス都市・江戸 江戸幕府の政治と情報システム」(朝日新書)

「インテリジェンス都市・江戸 江戸幕府の政治と情報システム」(藤田覚、朝日新書) インテリジェンスとは、本来「知性」「知能」のことですが、「諜報」という意味もあるようです。最近では、意思決定のために情報を分析して得られる知見、また、それを得...
頼迅一郎(平野周)

第32回「楠木正成  知られざる実像に迫る」(批評社)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー32「楠木正成  知られざる実像に迫る」(千早赤阪楠公史跡保存会編・生駒孝臣・尾谷雅比古著、批評社)  楠木正成ほど、その人物像や評価が大きく変わる(変わった)人物も珍しいのではないでしょうか。戦前は皇国史...
頼迅一郎(平野周)

第31回「江戸の終活 遺言からみる庶民の日本史」(光文社新書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー31「江戸の終活 遺言からみる庶民の日本史」(夏目琢史、光文社新書) 現代は超高齢化社会といわれています。併せて、少子化社会でもあります。遺言を子孫に残す人が何割くらいいるでしょうか。 江戸時代は、およそ2...
頼迅一郎(平野周)

第30回「源氏の血脈 武家の棟梁への道」(講談社学術文庫)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー30「源氏の血脈 武家の棟梁への道」(野口実、講談社学術文庫) 武家として最も栄えた源氏の代表といえば誰を思い浮かべるでしょうか。武将中の武将として八幡太郎義家を思い浮かべる方も多いと思います。 確かに義家...
頼迅一郎(平野周)

第29回「太田道灌と長尾景春 (中世武士選書43)」(戎光祥出版)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー29「太田道灌と長尾景春 (中世武士選書43)」(黒田基樹、戎光祥出版) 室町中期、関東の名将といえば、多くの人が太田道灌の名前をあげるでしょう。 江戸城を築いたこと、そして山吹の歌の故事も広く人口に膾炙し...
頼迅一郎(平野周)

第28回「日本中世の民衆世界 -西京神人の千年」(岩波新書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー28「日本中世の民衆世界 -西京神人の千年」(三枝暁子、岩波新書) 桓武天皇が平安京へ遷都したのは延暦13年(794)のことでした。――(鶯)鳴くよ(794)平安京 などで、試験のために暗記された方もいらっ...