頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー

頼迅一郎(平野周)

第15回「江戸幕府の御家人」(東京堂出版)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー15江戸幕府の御家人 戸森麻衣子・東京堂出版) 藤沢周平が、「黒い縄」(『別冊文藝春秋』121号)で、第68回直木賞候補となったとき、選考委員の村上元三が、「背広に丁髷を乗せたような作品で、会話にも現代語が...
頼迅一郎(平野周)

第14回「秀吉を討て」(新潮新書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー14『秀吉を討て 薩摩・明・家康の密約』松尾千歳・新潮新書) 慶長5年(1600)に起きた関ヶ原の戦いで、石田三成を中心とする西軍は、徳川家康に率いられた東軍に敗れた。 その関ヶ原で、目前の合戦には参加せず...
頼迅一郎(平野周)

第13回「地図で考える中世」(吉川弘文館)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー13『地図で考える中世 ―交通と社会―』榎原雅治・吉川弘文館) 歴史・時代小説を書くためには、その時代の景色や生活を理解する必要があります。日本の中世を舞台に、あるいは背景にした作品はそれほど多くありません...
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第12回「江戸の小判ゲーム」(講談社現代新書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー12『江戸の小判ゲーム』山室恭子・講談社現代新書) 本書の奥付を見ると、2013年2月20日第1刷発行となっています。 発行後しばらくして買ったのですが、積ん読ままになっていました。それをなぜこの時期に読ん...
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第11回「なぜ武士は生まれたのか」(文春文庫)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー11さかのぼり日本史 なぜ武士は生まれたのか (本郷和人・文春文庫) 本書はNHK放送で人気の「さかのぼり日本史」の四回分(2011年12月6日、13日、20日、27日)を文庫化したものです。それぞれ一回分...
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第10回「明智光秀」(NHK出版新書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー10『明智光秀: 牢人医師はなぜ謀反人となったか』 (早島大祐・NHK出版新書)1.はじめに 明智光秀は、本年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公です。それもあってか、本屋に行くと明智光秀や本能寺の変に...
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第9回「危険な『美学』」(インターナショナル新書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー9『危険な「美学」』 (津上英輔・インターナショナル新書)1.歴史時代小説の時代区分について 歴史時代小説の対象となる時代はいつからでしょうか? 私が少年の頃は、明治以前という暗黙の了解があって、だいたい明...
頼迅一郎(平野周)

第8回「戦況図解 信長戦記』(サンエイ新書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー8『戦況図解 信長戦記』 (小和田哲男・サンエイ新書)  来年のNHK大河ドラマの主人公は、明智光秀だそうです。明智光秀といえば、年配の方は「三日天下」でお馴染みでしょう。本能寺に主君織田信長を屠りますが、...
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第7回「『ひとり』の哲学」(新潮選書)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー7『「ひとり」の哲学』 (山折哲雄・新潮選書) 本年9月15日に総務省が発表した「統計トピックスNo.121」(統計からみた我が国の高齢者)によると、65歳以上の高齢者は3,588万人で、前年より32万人増...
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第6回「ハーバードの日本人論」(中公新書ラクレ)

頼迅庵の新書・専門書ブックレビュー6『ハーバードの日本人論』 (佐藤智恵・中公新書ラクレ)ハーバード大学は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州のボストン郊外ケンブリッジに位置する総合私立大学です。同時に、イギリスの植民地時代1636年に設置さ...