シネコラム

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第565回 ワイルドパンチ

第565回ワイルドバンチ昭和五十年七月(1975)大阪 中之島 SABホール サム・ペキンパー監督の西部劇として、一番有名なのが『ワイルドバンチ』であろう。 二十世紀初頭の西部、メキシコ国境に近い町で軍服の強盗団が鉄道会社を襲う。首領のパイ...
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第564回 わらの犬

第564回 わらの犬昭和四十七年九月(1972)大阪 堂島 大毎地下  サム・ペキンパーといえば、暴力描写に定評のある西部劇の巨匠である。私のペキンパー初体験は西部劇ではなかった。一九七二年の秋、十八歳のとき、映画は『わらの犬』で、現代劇で...
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第563回 バイオレント・ナイト

第563回 バイオレント・ナイト令和五年二月(2023)新宿歌舞伎町 TOHOシネマズ新宿  クリスマスストーリーといえば、アルバート・フィニー主演のミュージカル『クリスマスキャロル』や、フランク・キャプラ監督の『素晴らしき哉、人生』など、...
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第562回 秋日和

第562回 秋日和平成元年五月(1989)下高井戸 下高井戸シネマ  小津安二郎監督の『秋日和』は『晩春』の焼き直しだが、私はこちらのほうが好きである。もちろん、『晩春』も決して悪くはない。親子の関係から言うと、『晩春』の笠智衆と原節子のほ...
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第562回 秋日和

第562回 秋日和平成元年五月(1989)下高井戸 下高井戸シネマ  小津安二郎監督の『秋日和』は『晩春』の焼き直しだが、私はこちらのほうが好きである。もちろん、『晩春』も決して悪くはない。親子の関係から言うと、『晩春』の笠智衆と原節子のほ...
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第561回 お嬢さん乾杯!

第561回 お嬢さん乾杯!平成元年五月(1989)銀座 並木座 木下恵介監督といえば、『二十四の瞳』や『野菊の如き君なりき』や『喜びも悲しみも幾歳月』などの悲劇や社会派作品が有名で、観客を泣かせるイメージが強い。私は木下監督の可哀そうな映画...
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第561回 お嬢さん乾杯!

第561回 お嬢さん乾杯!平成元年五月(1989)銀座 並木座 木下恵介監督といえば、『二十四の瞳』や『野菊の如き君なりき』や『喜びも悲しみも幾歳月』などの悲劇や社会派作品が有名で、観客を泣かせるイメージが強い。私は木下監督の可哀そうな映画...
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第560回 東京おにぎり娘

第560回 東京おにぎり娘平成二十二年年八月(2010)神保町 神保町シアター 若尾文子の出演する映画は一九五〇年代から一九六〇年代がほとんどで、私が映画をたくさん観始めた一九七〇年代以降には主演作はほとんどない。ただ一九七五年にフジTVで...
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第559回 結婚のすべて

第559回 結婚のすべて平成十一年九月(1999)京橋 フィルムセンター大ホール  岡本喜八の才能は光り輝いていた。というか、これこそ私好みの上質のコメディなのだ。なかなか日本映画には珍しい。 まず太陽族映画の撮影場面から始まり、性風俗の乱...
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第558回 月給泥棒

第558回 月給泥棒平成二年十二月(1990)池袋 文芸坐2  宝田明主演の『月給泥棒』は東宝の典型的なサラリーマンサクセスストーリーであり、『ニッポン無責任時代』より公開は半年ほど後になるが、ほぼ同様のコメディである。監督は私の大好きな喜...