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第672回 ラムの大通り

第672回 ラムの大通り令和六年十月(2024)新宿 新宿武蔵野館 昔は映画は映画館で観るしかなかった。封切りで見逃せば二番館や名画座などに回ってくるのを待つ。TVでの放映は画面が切られ、時間も短縮され、CMで何度も中断されて観ている気がし...
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第671回 侍タイムスリッパー

第671回 侍タイムスリッパー令和六年九月(2024)府中 TOHOシネマズ府中 私が若い頃は毎日のようにTVで時代劇が放送されていた。人気シリーズは繰り返し作られ、TV局各社が毎週新作を放送し、深夜や昼間の時間帯には再放送もあった。話題の...
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第670回 ラストマイル

第670回 ラストマイル令和六年九月(2024)新宿歌舞伎町 TOHOシネマズ新宿 ブラックフライデーはアメリカの感謝祭の翌日の金曜日に行われる大安売りで、ショッピングモールでの惨劇を描いた映画『サンクスギビング』が生々しい。 感謝祭のない...
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第669回 フォールガイ

第669回 フォールガイ令和六年九月(2024)立川 シネマシティ2 映画を題材にした映画は、たいてい映画ファンの心をそそる。 フォールガイとは落ちる男、あるいは身代わりといった意味があり、映画界のスタントマンを現す用語らしい。この映画はタ...
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第668回 一日だけの淑女

第668回 一日だけの淑女令和六年八月(2024)渋谷 シネマヴェーラ デイモン・ラニアンを初めて読んだのは、高校三年の夏休み、初めて買った早川のミステリマガジンに掲載の『ミス・サラー・ブラウンのロマンチックな物語』で、翻訳は加島祥造だった...
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第667回 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン

第667回 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン令和六年七月(2024)新宿歌舞伎町 TOHOシネマズ新宿 このタイトルでまず頭に浮かぶのが、フランク・シナトラ他、多くの歌手が歌っているロマンチックなジャズの名曲である。「言い換えると、アイ・ラブ...
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第666回 死に花

第666回 死に花平成十六年五月(2004)新宿 新宿スカラ3 草笛光子主演の『九十歳。何がめでたい』を観て、二十年前の映画『死に花』を思い出した。だれでもみんな歳をとる。どういう老後を過ごすのが幸せだろうか。老化を悲観せず、前向きにとらえ...
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第665回 九十歳。何がめでたい

第665回 九十歳。何がめでたい令和六年七月(2024)立川 立川シネマシティ 一九七〇年、私が高校生のとき、『花はくれない』というTVドラマが好きで、毎週見ていた記憶がある。長門裕之が演じる若き日の佐藤紅緑が主人公。紅緑は戦前戦中に活躍し...
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第664回 勝手にふるえてろ

第664回 勝手にふるえてろ平成二十九年九月(2017)六本木 アスミックエース試写室 綿矢りさ原作のエキセントリックなラブコメディ。 会社の経理部で働くヒロイン江藤良香、二十代半ばまで男性と付き合った恋愛経験がまったくなく、それが密かな劣...
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第663回 デトロイト・メタル・シティ

第663回 デトロイト・メタル・シティ平成二十一年二月(2009)高田馬場 早稲田松竹 田舎から上京し、東京で大学生となった根岸崇一青年。おかっぱ頭でなよなよしながらギター抱えて、人々に夢を与えたいと、大学の軽音楽サークルに属し、路上で明る...