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第646回 ヘアスプレー

第646回 ヘアスプレー平成十九年十一月(2007)有楽町 丸の内プラゼール ブロードウェイのミュージカル劇がヒットして、映画化されることは珍しくない。『マイ・フェア・レディ』や『サウンド・オブ・ミュージック』や『ラ・マンチャの男』や『キャ...
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第645回 フェノミナン

第645回 フェノミナン平成九年四月(1997)三軒茶屋 三軒茶屋東映 頭のよくなる薬があれば、『リミットレス』の主人公のように富も名声も思うまま。『猿の惑星創世記』ではアルツハイマー治療薬の実験でチンパンジーが優れた知能を持つようになった...
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第644回 リミットレス

第644回 リミットレス平成二十四年四月(2012)三軒茶屋 三軒茶屋中央 普通、人は脳の機能の二十パーセント程度しか使っていないそうで、もしも百パーセント活性化したらどうなるか。この手の話で、私が一番好きなのは、ダニエル・キイスのSF小説...
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第643回 バートン・フィンク

第643回 バートン・フィンク平成七年六月(1995)高田馬場 早稲田松竹 小説家や劇作家が登場する映画にはひねった作品がけっこう多い。映画脚本家が主人公なら、ウィリアム・ホールデン主演の二作『サンセット大通り』と『パリで一緒に』が好きだが...
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第642回 ミザリー

第642回 ミザリー平成三年三月(1991)日比谷 みゆき座 著名な流行作家のポール・シェルダンは人気シリーズ『ミザリー』の最終巻を執筆するため、コロラドの雪山にあるロッジに籠る。出発する前にエージェントが言う。どうしてもミザリーを殺しちゃ...
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第641回 サン・セバスチャンへ、ようこそ

第641回 サン・セバスチャンへ、ようこそ令和六年一月(2024)立川 シネマシティ ウディ・アレンの『サン・セバスチャンへ、ようこそ』を観て、ふと団菊爺という言葉が浮かんだ。芝居ファンを前に昔の団十郎や菊五郎を生で観たことを自慢する明治の...
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第640回 スコルピオンの恋まじない

第640回 スコルピオンの恋まじない平成十五年六月(2003)飯田橋 ギンレイホール 映画監督であり、戯曲や小説も書くウディ・アレンだが、コメディアンとして自作の映画に多数主演している。役柄は『ボギー俺も男だ』などに登場するタイプ。体形が貧...
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第639回 サイコ

第639回 サイコ平成四年十二月(1992)銀座 銀座文化 ロバート・ブロックの短編小説『道を閉ざす者』の中に、精神病院に入院している『サイコ』の作者が精神科医と話し合う場面がある。自分は母を憎んでもいないし、支配されてもいない。女装趣味も...
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第638回 サンクスギビング

第638回 サンクスギビング令和六年一月(2024)新宿歌舞伎町 TOHOシネマズ新宿 登場人物たちが次々と残酷に殺されるだけのホラー映画はどうも好きになれない。中でも『13日の金曜日』は駄目である。無意味に理不尽なだけで、殺される若者たち...
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第637回 第七天国

第637回 第七天国平成三十年七月(2018)駿河台 明治大学アカデミーホール 最初の長編トーキー作品『ジャズシンガー』がアメリカで公開されたのが一九二七年、それまでは映画館で上映される映画はサイレントだった。生演奏が行われ、観客は画面に描...