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第11回 大魔神

第11回 大魔神昭和四十一年四月(1966)大阪 八尾 八尾会館  祖母が映画好きだったおかげで、幼少時にはしょっちゅういっしょに映画館に通ったが、何を観たか、あまり記憶にないのだ。ほとんど時代劇だったが。 六十年代の小学校入学時には、家に...
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第10回 シャンハイヌーン

第10回 シャンハイヌーン平成十三年一月(2001)新橋 新橋文化  私の学生時代、『燃えよドラゴン』が大ヒットし、様々なカンフー映画が作られたのだが、中国人のカンフーの名手がアメリカに渡って悪人と対決するイタリア製の『荒野のドラゴン』とい...
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第9回 荒野の渡世人

第9回 荒野の渡世人平成十八年五月(2006)浅草 浅草名画座  三船敏郎の武士が活躍する西部劇『レッドサン』は公開当時、大変な話題になった。共演がチャールズ・ブロンソンとアラン・ドロン。監督がテレンス・ヤング。 幕府の使節が列車でアメリカ...
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第8回 さらば荒野

第8回 さらば荒野 昭和四十六年九月(1971)大阪 難波 南街劇場  西部劇のタイトルには「荒野」がつくものがけっこう多い。『荒野の七人』『荒野の決闘』『荒野の用心棒』『荒野のストレンジャー』などなど。『さらば荒野』を観たのは、高校三年の...
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第7回 犬が島

第7回 犬が島平成三十年十月(2018)飯田橋 ギンレイホール  外国人が日本に抱くイメージ、神社、侍、相撲、寿司、歌舞伎、俳句、太鼓。それらを随所に散りばめた不思議な映画である。ベースは桃太郎の鬼ケ島だろうか。 アメリカのウェス・アンダー...
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第6回 続・夕陽のガンマン

第6回 続・夕陽のガンマン昭和四十二年十二月(1967)大阪 上本町 上六映劇  私が初めてひとりで映画館に行ったのは、高校に入学してからで、それまでは父か、あるいは祖母と観に行った。祖母は子供向きのディズニー作品にも連れて行ってくれたが、...
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第5回 不知火検校

第5回 不知火検校平成十一年三月(1999)調布 文化会館たづくり  盲目の居合の達人座頭市は勝新太郎の当たり役だが、その前にも盲人の役を演じている。江戸時代の藪原検校を題材にしたピカレスク『不知火検校』である。 江戸時代、盲人は幕府の庇護...
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第4回 座頭市と用心棒

第4回 座頭市と用心棒平成二年一月(1990)池袋 文芸坐2  六十年代に大ヒットしたシリーズに勝新太郎の座頭市がある。流れ者の按摩で盲目だが、実は凄腕の剣術使い。仕込み杖をさっと抜いて、あっという間に何人もの敵を斬り倒す。第一作の『座頭市...
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第3回 椿三十郎

第3回 椿三十郎昭和五十三年十一月(1978)大阪 阿倍野 アポログリーン  黒澤明監督の『七人の侍』は西部劇『荒野の七人』となったが、『用心棒』もまた西部劇になっている。セルジオ・レオーネの非公式リメイク、マカロニウエスタン『荒野の用心棒...
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第2回 荒野の七人

第2回 荒野の七人昭和四十六年五月(1971)大阪 上本町 上六映劇  映画館では『七人の侍』よりも『荒野の七人』を先に観た。リバイバル上映されたのが、高校三年生のときで、痛快娯楽西部劇に酔いしれた。  メキシコの村が山賊に毎年襲われる。作...