書評・コラム

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第569回 華麗なる対決

第569回 華麗なる対決昭和四十七年十月(1972)大阪 道頓堀 松竹座 ブリジット・バルドーの主演作を最初に観たのはフランス製の西部劇『華麗なる対決』だった。一九七二年であり、それ以前のバルドー映画はほとんど映画館で観る機会がなかったし、...
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第568回 シティ・スリッカーズ

第568回 シティ・スリッカーズ平成四年五月(1992)池袋 文芸坐 四十代を目前にしたミッチ、フィル、エドの三人。仕事への意欲もなくし、家族との関係も惰性である。気心の知れた親友三人で年に一度、イベントを計画して思い切り遊ぶ。それだけが生...
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第567回 チャトズ・ランド

第567回チャトズ・ランド昭和四十七年七月(1972)大阪 難波 南街劇場 私が初めてチャールズ・ブロンソンを観たのは西部劇『荒野の七人』のリバイバル上映であった。オリジナル『七人の侍』の千秋実に相当する気のいいガンマンの役だ。 ブロンソン...
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第566回 砂漠の流れ者

第566回 砂漠の流れ者昭和五十年七月(1975)大阪 中之島 SABホール  暴力描写が評判のサム・ペキンパー作品でありながら、ユーモアあふれるのがジェイソン・ロバーズ主演の『砂漠の流れ者』である。時代背景はガンマンやカウボーイが活躍した...
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第565回 ワイルドパンチ

第565回ワイルドバンチ昭和五十年七月(1975)大阪 中之島 SABホール サム・ペキンパー監督の西部劇として、一番有名なのが『ワイルドバンチ』であろう。 二十世紀初頭の西部、メキシコ国境に近い町で軍服の強盗団が鉄道会社を襲う。首領のパイ...
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第564回 わらの犬

第564回 わらの犬昭和四十七年九月(1972)大阪 堂島 大毎地下  サム・ペキンパーといえば、暴力描写に定評のある西部劇の巨匠である。私のペキンパー初体験は西部劇ではなかった。一九七二年の秋、十八歳のとき、映画は『わらの犬』で、現代劇で...
雨宮由希夫

書評『女スパイ鄭蘋茹の死』

書名『女スパイ鄭蘋茹の死』             著者 橘かがり発売 徳間書店発行年月日  2023年3月15日定価  ¥720E 女スパイ鄭蘋茹の死 (徳間文庫)作者:橘かがり徳間書店Amazon  不幸な時代、日中のはざまで生きた女性...
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第563回 バイオレント・ナイト

第563回 バイオレント・ナイト令和五年二月(2023)新宿歌舞伎町 TOHOシネマズ新宿  クリスマスストーリーといえば、アルバート・フィニー主演のミュージカル『クリスマスキャロル』や、フランク・キャプラ監督の『素晴らしき哉、人生』など、...
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第562回 秋日和

第562回 秋日和平成元年五月(1989)下高井戸 下高井戸シネマ  小津安二郎監督の『秋日和』は『晩春』の焼き直しだが、私はこちらのほうが好きである。もちろん、『晩春』も決して悪くはない。親子の関係から言うと、『晩春』の笠智衆と原節子のほ...
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第562回 秋日和

第562回 秋日和平成元年五月(1989)下高井戸 下高井戸シネマ  小津安二郎監督の『秋日和』は『晩春』の焼き直しだが、私はこちらのほうが好きである。もちろん、『晩春』も決して悪くはない。親子の関係から言うと、『晩春』の笠智衆と原節子のほ...