書評・コラム

シネコラム

第531回 アヒルと鴨のコインロッカー

第531回 アヒルと鴨のコインロッカー平成二十三年一月(2011)恵比寿 恵比寿ガーデンシネマ  非常によくできた小説をわくわくしながら読み終わり、その後、映画化作品を観て、がっかりすることがある。小説はあんなに面白かったのに、どうしてこん...
シネコラム

第530回 未来惑星ザルドス

第530回 未来惑星ザルドス昭和四十九年十月(1974)大阪 梅田 OS劇場 『未来惑星ザルドス』を観たのは学生時代、大阪の梅田にあったOS劇場で、ここはシネラマを売り物にした巨大スクリーンの大劇場だった。 いきなり空を飛ぶ荒々しい石の顔。...
シネコラム

第529回 脱出

第529回 脱出昭和四十七年十月(1972)大阪 難波 なんば大劇場  ジョン・ブアマンの初体験は十代の終わりに観た『脱出』で、最初から最後まで緊張感の絶えない映画だった。 ダム建設が始まり、水没予定の山奥の渓流に都会から四人の男がやってく...
雨宮由希夫

書評『家康が最も恐れた男たち』

書名『家康が最も恐れた男たち』著者名 吉川永青発売 集英社発行年月日  2022年10月25日定価    本体840円(税別)家康が最も恐れた男たち (集英社文庫)作者:吉川 永青集英社Amazon  家康には二つの像がある。狸親父のイメー...
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第528回 アメリカの夜

第528回 アメリカの夜昭和四十九年十二月(1974)大阪 北新地 梅田東映ホール  フランス版の『キャメラを止めるな!』を見ていて、連想したのがフランソワ・トリュフォー監督の『アメリカの夜』である。特殊レンズを使って昼間に夜の場面を撮影す...
雨宮由希夫

書評『葵のしずく』

書名『葵のしずく』著者 奥山景布子発売 文藝春秋発行日 2022年10月10日定価  本体1700円(税別) 葵のしずく作者:奥山 景布子文藝春秋Amazon  幕末維新に翻弄された悲運の美濃高須(みのたかす)松平家(まつだいらけ)四兄弟を...
シネコラム

第527回 シャーロック・ホームズ 殺しのドレス

第527回 シャーロック・ホームズ 殺しのドレス平成二十四年十二月(2012)渋谷 シネマヴェーラ 『殺しのドレス』といえば、ブライアン・デ・パルマがヒッチコックを意識して作ったホラー映画を思い出す。Dressed to Killというのは...
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第526回 シャーロック・ホームズ 闇夜の恐怖

第526回 シャーロック・ホームズ 闇夜の恐怖平成二十六年一月(2014)渋谷 シネマヴェーラ  第二次大戦が終了しても、ベイジル・ラスボーンはしばらくホームズを演じていた。『闇夜の恐怖』は戦後に作られた作品で、走行中の列車内で起きた事件を...
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第525回 シャーロック・ホームズ 恐怖の館

第525回 シャーロック・ホームズ 恐怖の館平成二十八年十一月(2016)曳舟 すみだ生涯学習センター  ベイジル・ラスボーン主演のホームズ映画は20世紀フォックスの最初の二本だけが原作と同時代のヴィクトリア朝になっているが、ユニバーサルの...
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第524回 シャーロック・ホームズ 緋色の爪

第524回 シャーロック・ホームズ 緋色の爪平成二十四年八月(2012)渋谷 シネマヴェーラ  アーサー・コナン・ドイルのホームズ物語は大ベストセラーとなり、ウィリアム・ジレットの舞台劇をはじめ、映画となりTVとなり、数多くの俳優がシャーロ...