書評・コラム

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第537回 フリントストーン モダン石器時代

第537回 フリントストーン モダン石器時代平成七年七月(1995)池袋 文芸坐  ラクエル・ウェルチ主演の『恐竜100万年』は一九六〇年代半ば、映画館で見逃し、一九七〇年にTV放送でようやく観られた。その後、同じ英国ハマーフィルムの『恐竜...
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第536回 ロボコップ

第536回 ロボコップ昭和六十三年八月(1988)三鷹 三鷹オスカー  一九七〇年代以降、アメリカでの凶悪犯罪は増加をたどる。 近未来、犯罪増加にともない、警察の民営化が進められる。この映画が公開された八〇年代後半、日本でも国鉄や郵便局が民...
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第535回 A.I.

第535回 A.I.平成十三年七月(2001)新宿歌舞伎町 ミラノ座 『シックス・センス』で脚光を浴びた子役のハーレイ・ジョエル・オスモントが主演の未来SF。人を愛し、人間になりたいと願うロボットの物語。 難病で不治の息子を凍結入院させてい...
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第534回 アイ、ロボット

第534回 アイ、ロボット平成十六年十月(2004)渋谷 渋東シネタワー2  アイザック・アシモフの『われはロボット』を原作としたSFミステリーであり、ロボット三原則が謎解きの手がかりとなる。ロボット三原則とは、簡単に言えば、一、ロボットは...
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第533回 ロボジー

第533回 ロボジー平成二十三年十二月(2011)日比谷 東宝試写室  かつてのSFの世界に頻繁に登場するのがロボットで、現実には工業用ロボットが実現化しているが、『鉄腕アトム』や『AI』のような人間の形をして二本足で歩くロボットは二十一世...
雨宮由希夫

書評『尚、赫々たれ 立花宗茂残照』

書名『尚、赫々たれ 立花宗茂残照』著者 羽鳥好之発売 早川書房発行年月日  2022年10月25日定価  ¥2000E 尚、赫々【かくかく】たれ 立花宗茂残照作者:羽鳥 好之早川書房Amazon  関ヶ原の合戦の後日談として、徳川家康が「立...
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第532回 下妻物語

第532回 下妻物語平成十六年十二月(2004)飯田橋  ギンレイホール 嶽本野ばらの原作小説が面白く、中島哲也監督の映画がさらに面白かったのが『下妻物語』である。 茨城県下妻に住む十七歳の少女桃子。三時間かけて東京の代官山ベイビーにひらひ...
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第531回 アヒルと鴨のコインロッカー

第531回 アヒルと鴨のコインロッカー平成二十三年一月(2011)恵比寿 恵比寿ガーデンシネマ  非常によくできた小説をわくわくしながら読み終わり、その後、映画化作品を観て、がっかりすることがある。小説はあんなに面白かったのに、どうしてこん...
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第530回 未来惑星ザルドス

第530回 未来惑星ザルドス昭和四十九年十月(1974)大阪 梅田 OS劇場 『未来惑星ザルドス』を観たのは学生時代、大阪の梅田にあったOS劇場で、ここはシネラマを売り物にした巨大スクリーンの大劇場だった。 いきなり空を飛ぶ荒々しい石の顔。...
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第529回 脱出

第529回 脱出昭和四十七年十月(1972)大阪 難波 なんば大劇場  ジョン・ブアマンの初体験は十代の終わりに観た『脱出』で、最初から最後まで緊張感の絶えない映画だった。 ダム建設が始まり、水没予定の山奥の渓流に都会から四人の男がやってく...