書評・コラム

雨宮由希夫

書評『柔術の遺恨 講道館に消された男』

書 名  『柔術の遺恨 講道館に消された男 田辺又右衛門口述筆記』著 者   細川呉港発行所   敬文舎発行年月日 2022年6月23日定 価    ¥2400E柔術の遺恨作者:細川呉港敬文舎Amazon 「田辺(たなべ)又右衛門(またえも...
シネコラム

第498回 キャメロット

第498回 キャメロット昭和五十四年十一月(1979)築地 銀座ロキシー  ブロードウェイのヒットミュージカルはたいてい映画化されている。『ウエストサイド物語』『マイ・フェア・レディ』『サウンド・オブ・ミュージック』『ラ・マンチャの男』『レ...
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第497回 リトルニッキー

第497回 リトルニッキー平成十三年六月(2001)有楽町 日劇プラザ  最初の場面はバードウォッチングならぬ覗き魔。木の枝に腰掛け、窓越しに女性の着替えを覗いていた男、気づかれて落下し、そのまま落命、地獄へ真っさかさま。次々と落ちてくる死...
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第496回 バロン

第496回 バロン平成元年十月(1989)池袋 文芸坐  ミュンヒハウゼン男爵はドイツに実在した人物。架空の冒険談を面白おかしく語り、やがてその聞き書きが尾ひれをつけて出版され、世界各国で有名になった。このほら男爵を主人公にテリー・ギリアム...
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第495回 モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル

第495回 モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル昭和五十五年二月(1980)渋谷 西武劇場  私は映画が大好きなので、次から次へと映画を観続けている。中にはつまらない映画もたくさんある。どんなジャンルにもそれはある。低予算のB級映...
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第494回 ゲットスマート

第494回 ゲットスマート平成二十年十月(2008)新宿 新宿ピカデリー 一九六〇年代はショーン・コネリー007の全盛期で、それにあやかったスパイものがたくさん作られ、TVでも『ナポレオン・ソロ』『スパイ大作戦』『それいけスマート』などが人...
雨宮由希夫

書評『宗歩の角行』

書名『宗歩の角行』著者 谷津矢車発売 光文社発行年月日  2022年4月30日定価  ¥1800E 宗歩の角行作者:谷津 矢車光文社Amazon  文政3年(1820)8月、天野宗歩(あまのそうほ)は5歳で大橋本家十一代大橋宗金(後の大橋宗...
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第493回 メル・ブルックスの大脱走

第493回 メル・ブルックスの大脱走平成二年二月(1990)中野 中野武蔵野ホール  エルンスト・ルビッチが戦時中に作った反ナチコメディ『生きるべきか死ぬべきか』が日本で公開されたのが一九八九年、が、それより早い一九八四年にリメイク版『メル...
雨宮由希夫

書評『戴天』

書名『戴   天』著者 千葉ともこ発売 文藝春秋発行年月日  2022年5月10日定価  ¥1800E 戴天作者:千葉 ともこ文藝春秋Amazon 開元24年(736) 大唐帝国の首都長安の西市(長安城内の西側の商業中心地) 8歳の少年二人...
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第492回 第十七捕虜収容所

第492回 第十七捕虜収容所令和元年八月(2019)渋谷 シネマヴェーラ 戦争映画ではあるが、戦闘場面はなく、ビリー・ワイルダー監督らしいコメディ調で描かれた捕虜収容所のクリスマスストーリーになっている。 第二次大戦末期、ドイツ国内のドナウ...