書評・コラム

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第491回 シンドラーのリスト

第491回 シンドラーのリスト平成六年三月(1994)渋谷 渋東シネタワー2 相次いで娯楽作品を世に出しヒットさせたスティーヴン・スピルバーグが作った『シンドラーのリスト』は執念の一作といえるだろう。ハリウッドの映画人にはユダヤ系が多く、ス...
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第490回 否定と肯定

第490回 否定と肯定平成二十九年九月(2017)六本木 アスミックエース試写室  人は誰しも失敗する。それを反省することで同じ過ちを繰り返さずに前に進めるのだ。歴史もまた同じである。過ちをなかったことにはできない。 都合のいい事実だけを抜...
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第489回 戦場のピアニスト

第489回 戦場のピアニスト平成十五年三月(2003)渋谷 渋東シネタワー2 ナチスドイツによるユダヤ人の迫害、大虐殺の事実は繰り返し映画化されているし、繰り返し語り継がれるべき題材である。 さらに欲をいえば、シナリオが練られていて、演技が...
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第488回 顔のないヒトラーたち

第488回 顔のないヒトラーたち平成二十七年九月(2015)京橋 テアトル試写室  私が高校生の頃、『戦争を知らない子供たち』というヒット曲があった。戦後生まれの世代が若者となり、平和の中で生きている。北山修作詞のフォークソングは一種の反戦...
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第487回 ボン・ヴォヤージュ

第487回 ボン・ヴォヤージュ平成十七年四月(2005)飯田橋 ギンレイホール  第二次大戦時のパリ陥落を背景にしたイザベル・アジャーニ主演のコメディ。厳しい戦時下が題材ながら、エスプリたっぷりのおしゃれなウェルメイドプレイになっており、こ...
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第486回 わが教え子、ヒトラー

第486回 わが教え子、ヒトラー平成二十一年六月(2009)飯田橋 ギンレイホール  総統アドルフ・ヒトラーに演説の指導者がいたという事実を膨らませて、コメディ風に仕立てたのが『わが教え子、ヒトラー』である。 大戦末期、一九四四年の年末、ベ...
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第485回 ヒトラーの贋札

第485回 ヒトラーの贋札平成二十年六月(2008)高田馬場 早稲田松竹  第二次大戦中のナチス・ドイツの犯罪は様々な映画で描かれており、とりわけユダヤ人に対する大虐殺はドキュメンタリー『夜と霧』をはじめ、スピルバーグの『シンドラーのリスト...
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第484回 ソハの地下水道

第484回 ソハの地下水道平成二十四年八月(2012)京橋 テアトル試写室  第二次大戦中、ナチスドイツ占領下のポーランド。ユダヤ人たちはゲットーと呼ばれる居住区に閉じ込められ、外へは出られない。いずれ収容所へ送られ虐殺される運命なのだ。一...
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第483回 死刑執行人もまた死す

第483回 死刑執行人もまた死す平成四年六月(1992)池袋 文芸坐  第二次大戦中の一九四三年にアメリカで作られた反ナチ映画。ドイツの支配下にあるチェコのプラハで「死刑執行人」の名で呼ばれる冷酷で残忍な総督ラインハルト・ハイドリヒが暗殺さ...
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第482回 イングロリアス・バスターズ 

第482回 イングロリアス・バスターズ 平成二十一年十二月(2009)新宿歌舞伎町  ミラノ2  パリがナチスに陥落された第二次大戦末期。米軍はレイン中尉をリーダーとするユダヤ系の精鋭部隊を極秘裏にフランス国内に送り込む。彼らの使命はひたす...