書評・コラム

雨宮由希夫

書評『黒白の一族』

書 名   『黒白の一族』           著 者   明野照葉発行所   光文社発行年月日 2021年12月30日定 価    ¥1800E 黒白の一族作者:明野照葉光文社Amazon  あなたの住む町に、相当の変わり者の一族が住み着...
シネコラム

第470回 浜の朝日の嘘つきどもと

第470回 浜の朝日の嘘つきどもと令和三年十二月(2021)飯田橋 ギンレイホール  私は映画が好きであり、映画は映画館で観たい。映画館が大好きなのだ。だが、近頃は家庭用の大型TVが普及し、DVDやネット配信も充実し、映画館へ全然行かない映...
シネコラム

第469回 ベル・エポックでもう一度

第469回 ベル・エポックでもう一度令和三年十二月(2021)飯田橋 ギンレイホール  タイムトラベルサービス。客が好きな時代を選んで時間旅行。ただし、SFではなく、タイムマシンも仮想現実も出てこない。撮影所のセットと衣装や小道具を使い、無...
雨宮由希夫

書評『黛家の兄弟』

書名『黛家の兄弟』              著者 砂原浩太朗発売 講談社発行年月日  2022年1月13日定価  ¥1800E黛家の兄弟作者:砂原 浩太朗講談社Amazon  砂原浩太朗(昭和44年生まれ、兵庫県神戸市出身)は、描きつくさ...
雨宮由希夫

書評『北斗の邦へ翔べ』

書名『北斗の邦へ翔べ』               著者 谷津矢車出版社 角川春樹事務所発行日 2021年11月18日定価  ¥1700円E北斗の邦へ翔べ作者:谷津 矢車角川春樹事務所Amazon   「勝ち目はないだろう戦(いくさ)」(福...
シネコラム

第468回 ダークナイト

第468回 ダークナイト平成二十年八月(2008)新宿 新宿ピカデリー  私の好きなバットマン俳優はティム・バートン監督の二作に出たマイケル・キートンである。バートンのグロテスクともいえるユーモア感覚に、とても善人には見えない面構えのキート...
シネコラム

第467回 シザーハンズ

第467回 シザーハンズ平成二年十二月(1991)池袋 文芸坐  アメリカの郊外にある新興住宅地、カラフルな家々がまるでモデルハウスのように建ち並んでいる。そのすぐそばにそびえる小高い丘。丘の上の屋敷に住む発明家が人造人間を創造する。これは...
シネコラム

第466回 マルコヴィッチの穴

第466回 マルコヴィッチの穴平成十二年十月(2000)伊勢佐木町 横浜オスカー  これぞ奇想天外という言葉がぴったりと当てはまる作品である。 なにしろ、実在のスター俳優、ジョン・マルコヴィッチの頭の中に入るトンネルが偶然に見つかり、マルコ...
シネコラム

第465回 時計じかけのオレンジ

第465回 時計じかけのオレンジ昭和四十七年九月(1972)大阪 難波 なんばロキシー  私のキューブリック初体験は『時計じかけのオレンジ』で、十八歳だった。主人公のアレックスは高校生の設定だからほぼ同世代である。 一九六〇年代末から七〇年...
菊池仁

2021年新刊書評年末号

2021年新刊書評年末号風呼ぶ狐 西南戦争の潜入警察官 (文藝春秋企画出版)作者:天堂 晋助文藝春秋企画出版部Amazon  天堂晋助『風呼ぶ狐 西南戦争の潜入警察官』が抜群の面白さである。 作者にとっては久しぶりの長編小説の刊行である。そ...