書評・コラム

菊池仁

極私的・偏愛的ベストテン2020年度版

極私的・偏愛的ベストテン2020年度版     新型コロナウイルスが猛威を振るっている。危機管理能力が極端に欠如している現政権は、猛威の後追いをしているだけで決断できずに事態をいたずらに悪化させているばかりだ。それもそうだ。棒読み首相のオリ...
雨宮由希夫

書評『浄土双六』

書   名  『浄土双六』               著   者  奥山景布子発   売  文藝春秋社発行年月日  2020年11月20日定   価  本体1600円(税別) 浄土双六 (文春e-book)作者:奥山 景布子発売日: 20...
シネコラム

第404回 ふるさとポルノ記 津軽シコシコ節

第404回 ふるさとポルノ記 津軽シコシコ節昭和四十九年七月(1974)大阪 梅田 日活関西支社試写室  初めて映画会社の試写室で試写を観たのは、大阪の梅田にある日活関西支社だった。映画関係の仕事をしていたわけではない。当時、私はまだ大学一...
シネコラム

第403回 1917 命をかけた伝令

第403回 1917 命をかけた伝令 令和二年十月(2020)飯田橋 ギンレイホール  戦場で起きた午後から翌朝までの出来事を二時間足らずで描いて、しかもワンカット。いったいどうやって撮影したのだろう。まるで魔法ではないか。 いい映画の条件...
シネコラム

第402回 まぼろしの市街戦

第402回 まぼろしの市街戦 昭和五十三年四月(1978)大阪 中之島 SABホール 『マラー/サド』と二本立てで観たのが『まぼろしの市街戦』だった。どちらも精神病院が題材になっている。こんな組み合わせを考える上映会の主催者、よほどの映画好...
シネコラム

第401回 マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺

第401回 マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺昭和五十三年四月(1978)大阪 中之島 SABホール  長いタイトルの映画は『博士の異常な愛情』やウディ・アレンの『...
シネコラム

第400回 スタア誕生(1954)

第400回 スタア誕生(1954)平成九年一月(1997)国立 国立市公民館  ウィリアム・A・ウェルマン監督、ジャネット・ゲイナー主演の一九三七年『スタア誕生』は、その後繰り返しリメイクされている。最初のリメイクは一九五四年、ジュディ・ガ...
シネコラム

第399回 殺人狂時代(1947)

第399回 殺人狂時代(1947)平成二十五年十月(2013)新橋 新橋文化  山高帽にチョビ髭、竹のステッキという独特の放浪紳士スタイルを捨て、チャップリンが戦後、最初に作った映画が『殺人狂時代』である。自作自演で演じるのはフランスに実在...
シネコラム

第398回 殺人狂時代(1967)

第398回 殺人狂時代(1967)平成二年十二月(1990)池袋 文芸坐2  池袋文芸坐2での岡本喜八特集では、ずいぶんといろんな喜八映画を堪能したが、『ああ爆弾』と並んで忘れられないのが仲代達矢主演の『殺人狂時代』で、これもまた客席は爆笑...
シネコラム

第397回 ああ爆弾

第397回 ああ爆弾平成二年十二月(1990)池袋 文芸坐2 新文芸坐に建て替わる以前の池袋の文芸坐には、実に足繁く通ったものである。当時は三館あって、主に洋画の話題作二本立てが一階の文芸坐、古い日本映画などの特集上映が地下の文芸地下、そし...