シネコラム第320回 長いお別れ 第320回 長いお別れ令和元年十一月(2019)飯田橋 ギンレイホール 少年も、青年も、中年も、いつしか時の流れとともに、頭髪は薄くなり、腹部はせり出し、眼鏡なしでは本も読めず、固いものを食べれば奥歯が痛む。血圧は高くなり、歩行の速度は遅... 2020.02.19シネコラム
シネコラム第319回 セッソマット 第319回 セッソマット平成十八年七月(2006)新橋 新橋文化 以前、新橋文化の二本立てで観た一本がこれだったのだ。まったくなんの期待も予備知識もなかったので、驚いた。一九七三年の作品で、ジャンカルロ・ジャンニーニとラウラ・アントネッリ... 2020.02.18シネコラム
シネコラム第318回 ボッカチオ‘70 第318回 ボッカチオ‘70平成十年五月(1998)千石 三百人劇場 四人の監督によるセックスコメディのオムニバス。 第一話『レンツォとルチアーナ』庶民の男女が会社で仕事を続けるために結婚を隠すが、やがてばれて解雇。それでもたくましく生き... 2020.02.18シネコラム
シネコラム第317回 カンタベリー物語 第317回 カンタベリー物語昭和四十八年三月(1973)大阪 難波 南街スカラ座 パゾリーニの『デカメロン』は相当に話題になったようで、類似作がたくさん出た。私が観た『ブラック・デカメロン』はアフリカが舞台の黒人版だったが、原作はボッカチ... 2020.02.17シネコラム
シネコラム第316回 デカメロン 第316回 デカメロン昭和四十七年五月(1972)大阪 千日前 東宝敷島 私が初めて観たピエル・パオロ・パゾリーニ監督の作品は『デカメロン』だった。ボッカチオ原作のセックスコメディである。 まだ十代の私はパゾリーニの作品が気に入って、その... 2020.02.15シネコラム
シネコラム第315回 王女メディア 第315回 王女メディア昭和四十九年五月(1974)大阪 中之島 SABホール 小学生の時に観た『アルゴ探検隊の大冒険』はイアソンとメディアが結ばれハッピーエンドだったが、その後のふたりは決して幸福ではなかった。 イアソンは幼時、半人半馬... 2020.02.13シネコラム
シネコラム第314回 マイ・フェア・レディ 第314回 マイ・フェア・レディ昭和四十九年十一月(1974)大阪 堂島 大毎地下 音声学の教授が、友人の退役大佐と賭けをする。きついロンドン下町訛りの花売り娘に、音声学の手ほどきで上流婦人のような話し方をさせることができるかどうか。 十... 2020.02.13シネコラム
シネコラム第313回 驟雨 第313回 驟雨平成四年十一月(1992)早稲田 ACTミニシアター 若いころ、演劇の勉強をしていた関係で、古い戯曲をずいぶん読んだ。 演劇の権威ある賞に岸田戯曲賞があり、劇作家岸田國士の名を冠している。國士の長女が詩人の岸田衿子、次女が... 2020.02.12シネコラム
シネコラム第312回 熱海殺人事件 第312回 熱海殺人事件昭和六十一年六月(1986)大阪 梅田 三番街シネマ1 私がつかこうへいの舞台を初めて観たのは一九七五年の初夏、タイトルは『ストリッパー物語』だった。たしかポスターに小沢昭一撮影の写真が使われていたように記憶する。... 2020.02.11シネコラム
シネコラム第310回 フィラデルフィア・エクスペリメント2 第310回 フィラデルフィア・エクスペリメント2平成六年十月(1994)池袋 シネマセレサ 低予算、B級映画である。前作『フィラデルフィア・エクスペリメント』も低予算だったが、アイディアをいろいろ出して面白く作っていた。が、この2は超B級。... 2020.02.09シネコラム