書評・コラム

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第141回 白い巨塔

第141回 白い巨塔令和元年七月(2019)池袋 新文芸坐  一九六〇年代の大阪の大学病院。助教授の財前五郎は天才的な外科医として病院の内外から注目を集めており、三月で退官する第一外科の東教授の後任と目されていた。野心家の財前は言う。教授が...
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第140回 バタフライエフェクト

第140回 バタフライエフェクト平成十七年九月(2005)飯田橋 ギンレイホール  時間SFにもいろいろあるが、子供の頃の日記を見つめ、あの時こうすればよかったと強く願うことで、過去が変わり、その後の人生も変化して別の現在になっているという...
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第139回 オーロラの彼方へ

第139回 オーロラの彼方へ平成十二年十一月(2000)銀座 ガスホール  タイムマシンで過去や未来へ行く話。タイムマシンを使わなくても、魔法や念力や異次元の扉や、その他の方法で別の時間へタイムスリップする話は多い。が、タイムスリップするこ...
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第138回 ある日どこかで

第138回 ある日どこかで昭和六十年九月(1985)大井 大井ロマン  タイムマシンも使わず、魔法使いの手も借りず、タイムスリップする映画も実はけっこうあるのだ。私が大好きな一本がリチャード・マシスンの小説の映画化、ロマンチックなファンタジ...
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第137回 おかしなおかしな訪問者

第137回 おかしなおかしな訪問者平成六年三月(1994)池袋 文芸坐2  タイムスリップものにもいろいろあるが、フランスコメディ『おかしなおかしな訪問者』ではタイムマシンではなく魔法で時を超える。 場面は中世ヨーロッパ。豪傑伯と異名をとる...
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第136回 リバース

第136回 リバース平成十一年一月(1999)新橋 新橋文化  時間逆行SF。低予算ながらアイデアが面白く、よく出来ている。 テキサスの砂漠にある閉鎖寸前の高速化研究所。そこで最後の実験が行われ、ついに成功する。 一方、砂漠を行く女刑事が事...
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第135回 グランドツアー

第135回 グランドツアー平成四年六月(1992)新宿歌舞伎町 新宿シネパトス  ジェフ・ダニエルズ主演の『グランドツアー』は心に残る時間SFの佳作である。 なんの変哲もないアメリカの田舎町。町はずれで小さなホテルの開業準備している主人公、...
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第134回 タイムコップ

第134回 タイムコップ平成七年一月(1995)池袋 文芸坐  はるか未来にはタイムマシンが実用化されていて、これを悪用した歴史の改変が行われる。その時間犯罪を阻止するため、各時代に時間監視員が設置されているというのが私の愛読するポール・ア...
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第133回 タイム・アフター・タイム

第133回 タイム・アフター・タイム昭和五十六年九月(1981)新宿 新宿ビレッジ2  H・G・ウェルズといえば、十九世紀末に『宇宙戦争』『透明人間』『モロー博士の島』など、様々なSF小説を書いたイギリスの作家であるが、その代表作のひとつが...
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第132回 バック・トゥ・ザ・フューチャー

第132回 バック・トゥ・ザ・フューチャー昭和六十年十二月(1985)大阪 梅田 三番街シネマ3 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は私のベスト映画の中の一本で、公開当時、大阪に帰省中の大晦日に観て、あまりの面白さに、新年に東京に戻ってニュ...